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どうにかして、触れようとした。どうにかして、手に入れようとした。
それを今手に取った瞬間の冷たさに驚いて、最後何か確信するように力尽きたお前は正しいときつく結んだネクタイを緩めて自重する。
捕まれたシャツの、その強さは思ったよりも弱くて。
だから目を閉じた数秒さえ、長いと思ったんだ。ああ、どうかしてる。
『月君は私の初めてのお友達ですから』
しれっと言われた動揺する為の手段だったはずの言葉を今更思い出すなんてどうかしてる。
底知れぬ漆黒の瞳がいつも隙を見逃さぬよう見詰めていた、その視線を払拭出来ないのもどうかしている。
これではまるで悼んでいるようだ。
「………、私と、月君は…、同類みたいなものですから、ね」
ぽつり。
密葬の済んだ墓の前には誰もいない。
置かれた花束は白を基調とした故人への餞。志半ばにして倒れた人へ、その意志を継ぐことの現れ。
嘗て言われた言葉を思い出して口に乗せれば直後、「嫌ですね。変な顔しないでください」と笑ったその顔を思い出した。後悔する。
いいか。お前は僕に負けて、僕はお前に勝って。
お前は誰も知らないままにこうやって冷たい土の中に眠ったんだ。
どうして、それなのにどうして僕が、負けたような気がしてなきゃいけないんだ。
「嗚呼、糞。もう、本当に………そうだよ。僕だってお前と同じだ」
感情の理由を知っていて蓋をする行為に馬鹿らしくなって吐き出した。隣で真っ黒な死神が笑う。
「お前を、愛してたんだよ………。馬鹿」
>>うちの月とLでは、いつもLが「あいしてる」としか言わないので
偶に逆なんてのも、いいかなぁ…なんてね、
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サイトにあげる文章の草稿や、ただのメモ等もあがります。大体が修正されてサイトにin(笑
そんなところです。
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