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謂わばネタ掃き溜め保管場所
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時にこれは何ぞ?
と無表情に困惑の色を浮かべた元就が首を傾げる。些細な変化は余り気付く者がいない。
それをしっかりと見抜いた元親が元就の白い手の上で所在無げにしている物体に視線を落とす。

「南蛮の菓子、だ」
「だから…」
「やる」

押し返そうとする手をやんわりと押し戻した元親が笑った。憮然とした表情で眉間の皺を深めた元就が困ったと視線を落とした。
掌を転がるほどしかないそれは目の前の男が持ってきたものだった。
何だと聞いたら先程の答えである。

「何故、」
「…それ、暖かいと溶けるからな。早く食えよ」
「長曾我部」

何かを言おうとした元就に、溜息一つ落とした元親が白い掌の上に乗っていた菓子を摘んだ。
あ、と声をあげる前に口を開いた元就の口内に菓子が放り込まれる。
今まで食べたことの無い味に眉間にまた皺を寄せた元就は、しかし呆然と呟いた。
苦味はある。
けれど、それに勝るほどの。


「………甘い」
「ああ」

不思議な甘さを持つ菓子は、元親の言った通り溶けるものらしい。
舌先で解けるように溶けていく不思議な感覚に知らず目を閉じると、唇に触れた何かがあった。
節くれだった長い指が形を確かめるように唇をなぞるので薄っすらと瞼を持ち上げた元就が笑う。

合図は一度。
言葉も無く引き合った影が蝋燭の明かりに照らされ、触れる寸前に明かりは消える。
しんと静まり返った冬の寒さに互いの温度を確かめるような口付けは数度、秘め事のように行われた。



>>バレンタイン瀬戸内。
   一歩間違えば深夜番組枠、その寸前暗転が私の手法(黙れ

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