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謂わばネタ掃き溜め保管場所
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だから、と呟く声は虚ろ過ぎて不気味という言葉さえ通り越していた。ともすれば闇に紛れる漆黒の外套に不釣合いな銀髪。伸ばされた前髪の隙間から妙にぞくりと粟立つ様な、不穏な光を湛えた瞳だけが覗く。
聲が消えないんだとぽつぽつと呟く青年の焦点は合っておらず、腰に佩いた剣の柄に利き手はいつも掛かっている状態である。
同じような銀髪を緩く首の付け根で一纏めにしたもう一人の男がその様子に苦笑する。

「それでは君はどうしたいんだ?」
「……わから、ない」
「復讐は果たしたんだろう?」
「…復讐」
「……ふぅん。復讐であったかすらも定かではないというんだね」

言葉を充分に話さない青年にもう一人の青年はただ言葉を投げかける。
こくりと頷く青年に笑ってみせるもう一人は傍ら精巧な作りの双子の人形を慈しむように撫でた。

「ならば君はどうするんだろう?」
「俺は、どうしたらいいのだろう?」
「そんなの、僕は知らないけどね」

肩を竦めて見せて先を促そうとする男に青年は音もなく抜いた黒い刀身を向ける。
微かな明かりの中でもぎらりと光るそれに臆するでもなく「ふぅん」と詰まらなさそうにもう一人は声を漏らす。

「ここは狭間だ。迷ったのなら帰ると良い」
「何処へ?」
「そんなもの、知らないよ。けど」

ゆったりと向けられた刀身に指を這わせれば真紅の糸がつうっと落ちる。
視線で雫が落ちた先を追えば一寸の先も見えない純粋な闇。

「君は生きてるんだから、此処に来てはいけないんだよ」


諭すような声で青年を追い出したその唇で、大人しく引き返す青年の背中に自嘲するように言葉が投げかけられる。

――出来るなら僕もここを抜け出してしまいたいんだけどね。




>>ローランサンもえがおさまらない。
   あれ?(笑

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