方向性をまとめてみる

どうしても駄目なんですか？
ああ、どうしても駄目だな

頑ななのは推奨しません
ならお前が歩み寄ろうとしろよ

……私に協調性を求めるなんて…、馬鹿ですね
自分で言ってて悲しくならないか？

 

「メロなんて、」
「ニアなんて、」

「「大嫌いだ」」

その遣り取りを見守って、小さく溜息を吐いたのは酷い猫背の男だった。
ああ、もう本当に二人は仲が良いんですね、なんて落ち着いた穏やかとも取れる声で見当違いなことを呟く。
「Ｌ、それは勘違いですよ」
「そうだ、勘違いだ」
「いいえ。良いことです」
にこりと珍しく笑った男は同時に二人の子供の頭を撫でた。
神経質そうな割にその手は鷹揚で優しい。
「仲良くしてくださいね」
そして祈るように男が言うので、二人の子供は反論も出来ずに押し黙り互いを見る。
いつもぶつかってばかりの二人の共通事項の一つに、今頭を撫でるこの男を好いているというものがある。
本当に祈りの言葉を言うように優しく穏やかな声音に結局二人は頷いた。
「…Ｌが言うのなら」
「Ｌが言うんだったら」
言い訳がましい言葉も同じで小さく笑みを零した男が「はい」と返した。
いずれ自分の後を継ぐ、その存在が孤独ではなくて良かったと思う。だからこそ二人には無事であって欲しいと思うのは年長者の勝手な願いだ。
「二人は優しいですね。私、泣いてしまいそうです」
おどけた口調で言えば二人の子供が驚いた顔で見上げてくるのに、矢張り笑って返した。

喧嘩をして、意見をぶつけて、けれど互いに互いの存在を確認できるそんなものであり得ますように。
二人はそうやって続いていけますように。



＞＞こんだけ色々書き殴ってきたのに（笑）初めて書いたLMN
　　　読み切りでＬと二人は出会ってないと言ってたけど、そんなの無視の補完

　　　あー…、でも中々掴みきれない。年長者っぽく穏やかなＬも好きなんだけど
　　　タイトルが既に私の目論見になってる気がする…
　　　本当はタイトルだったんだよ…。方向性をまとめてみる…（苦笑