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謂わばネタ掃き溜め保管場所
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とん、と注意を引きつける為に軽くテーブルを叩く長く性別の割には細い指先に視線を落とす。
考えに耽っていたわけではなく軽く睡魔によって意識が飛んでいたらしい。
「あれ?」
「眠いなら、無理せず寝て下さい」
淡々と紡がれる声は引き戻された意識に思いの外心地良かった。
まるで凪いだ海のようだと思った。
「ねぇ、竜崎」
「なんでしょう?」
「お前はどうしてそんななの?」
「…質問の意味が分かりませんね」
普段感情を乗せない声に僅かの困惑。ああ、そういうのも悪くない。
遠慮無く、合わせることなく、競い合うように話を進めることが出来たのは目の前の一風変わった男だけだ。
天才とこれを呼ぶのならば自身もまた天才か?
彼が見かけからして変人ならば、きっと自身は精神的におかしいのだろう。
「月君?」
似て非なる存在ながら、矢張りとてもよく似ているのだ。
だからその彼の持つ自分の持っていない全てに理由もなく惹かれるのだろう。

「……僕がキラで良かったね」

ああ。
呟いてから、困ったように苦笑する幾分も年上の男の手があやすように伸びるから。
この退屈で死んでしまいそうだった、埋もれてしまいそうな世界にだって意味を見出したのだ。
手に入れた全てを引き替えにしてまで。



>>私が書く月が好きだ と言われたので調子に乗ってみる。
   L視点よりは月視点の方が書きやすいのは間違いない。何故(笑

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此処は思うがままにつらつらとその時書きたいものを書く掃き溜め。
サイトにあげる文章の草稿や、ただのメモ等もあがります。大体が修正されてサイトにin(笑
そんなところです。

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